記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

2019-02-17から1日間の記事一覧

【日刊 太宰治全小説】#48「花燭」(『愛と美について』)

【冒頭】 祝言の夜ふけ、新郎と新婦が将来のことを語り合っていたら、部屋の襖(ふすま)のそとでさらさら音がした。ぎょっとして、それから二人こわごわ這い出し、襖をそっとあけてみると、祝い物の島台に飾られてある伊勢海老が、まだ生きていて、大きな髭…