記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

2019-03-01から1日間の記事一覧

【日刊 太宰治全小説】#60「八十八夜」

【冒頭】笠井一さんは、作家である。ひどく貧乏である。このごろ、ずいぶん努力して通俗小説を書いている。けれども、ちっとも、ゆたかにならない。くるしい。もがきあがいて、そのうちに、呆(ぼ)けてしまった。 【結句】お金は、半分以上も、残っていた。要…