記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

2019-07-17から1日間の記事一覧

【日刊 太宰治全小説】#198「パンドラの匣」三

【冒頭】 拝啓仕(つかまつ)り候(そうろう)。九月になると、やっぱり違うね。風が、湖面を渡って来たみたいに、ひやりとする。虫の音も、めっきり、かん高くなって来たじゃないか。 【結句】 その時から、どうも僕はへんだ。つまらない女なんだけれどもね。 …