記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

2019-08-09から1日間の記事一覧

【日刊 太宰治全小説】#221「春の枯葉」第一場

【冒頭】 (蒼(あお)ざめた顔に無理に微笑を浮べ)何も、叱るんじゃないのだ。なんだいお前は、もう高等科二年にもなったくせに、そんなに泣いて、みっともないぞ。さあ、ちゃんと、涙を拭(ふ)け。 【結句】 そうよ。あたしたちは音楽会をひらくのよ。音楽会…