記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を、自由に旅する。

【日刊 太宰治全小説】#102「ろまん燈籠」その二

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【冒頭】

たいてい末弟が、よく出来もしない癖に、まず、まっさきに物語る。そうして、たいてい失敗する。けれども末弟は、絶望しない。こんどこそと意気込む。

【結句】

祖母を追い出してから、末弟は、おもむろに所謂、自分の考えなるものを書き加えた。

「けれども、これから不仕合せが続きます。魔法使いの娘と、王子とでは、身分があまりに違いすぎます。これから不仕合せが起るのです。あとは大姉さんに、お願いいたします。ラプンツェルを大事にしてやって下さい。」と祖母の言ったとおりに書いて、ほっと溜息をついた。

 

「ろまん燈籠 その二」について

新潮文庫『ろまん燈籠』所収。

・昭和15年12月5日頃までに脱稿。

・昭和16年1月1日、『婦人画報』新年号に発表。

ろまん燈籠 (新潮文庫)

 

全文掲載(「青空文庫」より)

       その二

 たいてい末弟が、よく出来もしない癖に、まず、まっさきに物語る。そうして、たいてい失敗する。けれども末弟は、絶望しない。こんどこそと意気込む。お正月五日間のお休みの時、かれらは、少し退屈して、れいの物語の遊戯をはじめた。その時も、末弟は、僕にやらせて下さい僕に、と先陣を志願した。まいどの事ではあり、兄姉たちは笑ってゆるした。このたびは、としのはじめの物語でもあり、大事をとって、原稿用紙にきちんと書いて順々に廻すことにした。締切は翌日の朝。めいめいが一日たっぷり考えて書く事が出来る。五日目の夜か、六日目の朝には、一篇の物語が完成する。それまでの五日間、かれら五人の兄妹たちは、かすかに緊張し、ほのかに生き甲斐がいを感じている。
 末弟は、れいに依って先陣を志願し、ゆるされて発端を説き起す事になったが、さて、何の腹案も無い。スランプなのかも知れない。ひき受けなければよかったと思った。一月一日、他の兄姉たちは、それぞれ、よそへ遊びに出てしまった。祖父は勿論、早朝から燕尾服えんびふくを着て姿を消したのである。家に残っているのは、祖母と母だけである。末弟は、自分の勉強室で、鉛筆をけずり直してばかりいた。泣きたくなって来た。万事窮して、とうとう悪事をたくらんだ。剽窃ひょうせつである。これより他は、無いと思った。胸をどきどきさせて、アンデルセン童話集、グリム物語、ホオムズの冒険などを読みあさった。あちこちから盗んで、どうやら、まとめた。
 ――むかし北の国の森の中に、おそろしい魔法使いの婆さんが住んでいました。実に、悪い醜い婆さんでありましたが、一人娘のラプンツェルにだけは優しく、毎日、金のくしで髪をすいてやって可愛がっていました。ラプンツェルは、美しい子でした。そうして、たいへん活溌な子でした。十四になったら、もう、婆さんの言う事をきかなくなりました。婆さんを逆に時々、叱る事さえありました。それでも、婆さんはラプンツェルを可愛くてたまらないので、笑って負けていました。森の樹々が、木枯しに吹かれて一日一日、素肌をあらわし、魔法使いの家でも、そろそろ冬籠ふゆごもりの仕度に取りかかりはじめた頃、素張すばらしい獲物がこの魔法の森の中に迷い込みました。馬に乗った綺麗な王子が、たそがれの森の中に迷い込んで来たのです。それは、この国の十六歳の王子でした。狩に夢中になり、家来たちにはぐれてしまい、帰りの道を見失ってしまったのでした。王子のきんよろいは、薄暗い森の中で松明たいまつのように光っていました。婆さんは、これを見のがす筈は、ありません。風のように家を飛び出し、たちまち王子を、馬からひきずり落してしまいました。
「この坊ちゃんは、肥えているわい。この肌の白さは、どうじゃ。胡桃くるみの実で肥やしたんじゃな!」とのどを鳴らして言いました。婆さんは長いこわひげを生やしていて、眉毛は目の上までかぶさっているのです。「まるで、ふとらした小羊そっくりじゃ。さて、味はどんなもんじゃろ。冬籠りには、こいつの塩漬けが一ばんいい。」とにたにた笑いながら短刀を引き抜き、王子の白い喉にねらいをつけた瞬間、
「あっ!」と婆さんは叫びました。婆さんは娘のラプンツェルに、耳をまれてしまったからです。ラプンツェルは婆さんの背中に飛びついて、婆さんの左の耳朶みみたぶを、いやというほど噛んで放さないのでした。
ラプンツェルや、ゆるしておくれ。」と婆さんは、娘を可愛がって甘やかしていますから、ちっとも怒らず、無理に笑ってあやまりました。ラプンツェルは、婆さんの背中をゆすぶって、
「この子は、あたしと遊ぶんだよ。この綺麗な子を、あたしにおくれ。」と、だだをこねました。可愛がられ、わがままに育てられていますから、とても強情で、一度言い出したら、もう後へは引きません。婆さんは、王子を殺して塩漬けにするのを一晩だけ、がまんしてやろうと思いました。
「よし、よし。おまえにあげるわよ。今晩は、おまえのお客様に、うんと御馳走してやろう。その代り、あしたになったら、婆さんにかえして下され。」
 ラプンツェルは、首肯うなずきました。その夜、王子は魔法の家で、たいへん優しくされましたが、生きた心地もありませんでした。晩の御馳走は、かえる焼串やきぐし、小さい子供の指を詰めたまむしの皮、天狗茸てんぐだけ二十日鼠はつかねずみのしめった鼻と青虫の五臓とで作ったサラダ、飲み物は、沼の女の作った青みどろのお酒と、墓穴から出来る硝酸酒とでした。びたくぎと教会の窓ガラスとが食後のお菓子でした。王子は、見ただけで胸が悪くなり、どれにも手を附けませんでしたが、婆さんと、ラプンツェルは、おいしいおいしいと言って飲み食いしました。いずれも、この家の、とって置きの料理なのでありました。食事がすむと、ラプンツェルは、王子の手をとって自分の部屋へ連れて行きました。ラプンツェルは、王子と同じくらいの背丈せたけでした。部屋へはいってから、王子の肩を抱いて、王子の顔をのぞき、小さい声で言いました。
「お前があたしを嫌いにならないうちは、お前を殺させはしないよ。お前、王子さまなんだろ?」
 ラプンツェルの髪の毛は、婆さんに毎日すいてもらっているお蔭で、まるで黄金をつむいだように美事に光り、脚の辺まで伸びていました。顔は天使のように、ふっくりして、黄色い薔薇ばらの感じでありました。唇は小さくいちごのように真赤でした。目は黒く澄んで、どこか悲しみをたたえていました。王子は、いままで、こんな美しい女の子を見た事がない、と思いました。
「ええ。」と王子は低く答えて、少し気もゆるんで、涙をぽたぽた落しました。
 ラプンツェルは、黒く澄んだ目で、じっと王子を見つめていましたが、ちょっと首肯いて、
「お前があたしを嫌いになっても、人に殺させはしないよ。そうなったら、あたしが自分で殺してやる。」と言って、自分も泣いてしまいました。それから急に大声で笑い出して、涙を手の甲で拭い、王子の目をも同様に拭いてやって、「さあ、今夜はあたしと一緒に、あたしの小さな動物のところに寝るんだよ。」と元気そうに言って隣りの寝室に案内しました。そこには、わらと毛布が敷いてありました。上を見ますと、はりや止り木に、およそ百羽ほどの鳩がとまっていました。みんな、眠っているように見えましたが、二人が近づくと、少しからだを動かしました。
「これは、みんな、あたしのだよ。」とラプンツェルは教えて、すばやく手近の一羽をつかまえ、足を持ってゆすぶりました。鳩は驚いて羽根をばたばたさせました。「キスしてやっておくれ!」とラプンツェルは鋭く叫んで、その鳩で王子の頬を打ちました。
「あっちのからすは、森のやくざ者だよ。」と部屋の隅の大きい竹籠をあごでしゃくって見せて、「十羽いるんだが、何しろみんな、やくざ者でね、ちゃんと竹籠に閉じこめて置かないと、すぐ飛んでいってしまうのだよ。それから、ここにいるのは、あたしの古い友達のベエだよ。」と言いながら一ぴきの鹿を、角をつかんで部屋の隅から引きずり出して来ました。鹿のくびには銅の頸輪がはまっていて、それに鉄の太い鎖がつながれていました。「こいつも、しっかり鎖でつないで置かないと、あたし達のところから逃げ出してしまうのだよ。どうしてみんな、あたし達のところに、いつかないのだろう。どうでもいいや。あたしは毎晩、ナイフでもって、このベエの頸をくすぐってやるんだ。するとこいつは、とてもこわがって、じたばたするんだよ。」そう言いながらラプンツェルは壁の裂け目からぴかぴか光る長いナイフを取り出して、それでもって鹿の頸をなで廻しました。可哀そうに、鹿は、せつながって身をくねらせ、油汗を流しました。ラプンツェルは、その様を見て大声で笑いました。
「君は寝る時も、そのナイフを傍に置いとくのかね?」と王子は少しこわくなって、そっと聞いてみました。
「そうさ。いつだってナイフを抱いて寝るんだよ。」とラプンツェルは平気な顔で答えました。「何が起るかわからないもの。それはいいから、さあもう寝よう。お前が、どうしてこの森へ迷い込んだか、それをこれから聞かせておくれ。」ふたりは藁の上に並んで寝ました。王子は、きょう森へ迷い込むまでの事の次第を、どもりどもり申しました。
「お前は、その家来たちとわかれて、淋しいのかい?」
「淋しいさ。」
「お城へ帰りたいのかい?」
「ああ、帰りたいな。」
「そんな泣きべそをかく子は、いやだよ!」と言ってラプンツェルは急に跳ね起き、「それよりか、嬉しそうな顔をするのが本当じゃないか。ここに、パンが二つと、ハムが一つあるからね、途中でおなかがすいたら、食べるがいいや。何を愚図愚図しているんだね。」
 王子は、あまりの嬉しさに思わず飛び上りました。ラプンツェルは母さんのように落ちついて、
「ああ、この毛の長靴をおはき。お前にあげるよ。途中、寒いだろうからね。お前には寒い思いをさせやしないよ。これ、お婆さんの大きな指なし手袋さ。さあ、はめてごらん。ほら、手だけ見ると、まるであたしの汚いお婆さんそっくりだ。」
 王子は、感謝の涙を流しました。ラプンツェルは次に鹿を引きずり出し、その鎖をほどいてやって、
「ベエや、あたしは出来ればお前を、もっとナイフでくすぐってやりたいんだよ。とても面白いんだもの。でも、もう、どうだっていいや。お前を、逃がしてやるからね、この子をお城まで連れていっておくれ。この子は、お城へ帰りたいんだってさ。どうだって、いいや。うちのお婆さんより早く走れるのは、お前の他に無いんだからね。しっかり頼むよ。」
 王子は鹿の背に乗り、
「ありがとう、ラプンツェル。君を忘れやしないよ。」
「そんな事、どうだっていいや。ベエや、さあ、走れ! 背中のお客さまを振り落したら承知しないよ。」
「さようなら。」
「ああ、さようなら。」泣き出したのは、ラプンツェルのほうでした。
 鹿は闇の中を矢のように疾駆しっくしました。やぶを飛び越え森を突き抜け一直線に湖水を渡り、おおかみが吠え、烏が叫ぶ荒野を一目散、背後に、しゅっしゅっと花火の燃えて走るような音が聞えました。
「振り向いては、いけません。魔法使いのお婆さんが追い駆けているのです。」と鹿は走りながら教えました。「大丈夫です。私より早いものは、流れ星だけです。でも、あなたはラプンツェルの親切を忘れちゃいけませんよ。気象は強いけれども、淋しい子です。さあ、もうお城につきました。」
 王子は、夢みるような気持で、お城の門の前に立っていました。
 可哀そうなラプンツェル。魔法使いの婆さんは、こんどは怒ってしまったのです。大事な大事な獲物を逃がしてしまった。わがままにも程があります。と言ってラプンツェルを森の奥の真暗い塔の中に閉じこめてしまいました。その塔には、戸口も無ければ階段も無く、ただ頂上の部屋に、小さい窓が一つあるだけで、ラプンツェルは、その頂上の部屋にあけくれ寝起きする身のうえになったのでした。可哀そうなラプンツェル。一年経ち二年経ち、薄暗い部屋の中で誰にも知られず、むなしく美しさを増していました。もうすっかり大人おとなになって考え深い娘になっていました。いつも王子の事を忘れません。淋しさのあまり、月や星にむかって歌をうたう事もありました。淋しさが歌声の底にこもっているので、森の鳥や樹々もそれを聞いて泣き、お月さまも、うるみました。月に一度ずつ、魔法使いの婆さんが見廻りに来ました。そうして食べ物や着物を置いて行きました。婆さんは、ラプンツェルを、やっぱり可愛くて、塔の中で飢え死させるのが、つらいのです。婆さんには魔法の翼があるので、自由に塔の頂上の部屋に出入りする事が出来るのでした。三年経ち、四年経ち、ラプンツェルも、自然に十八歳になりました。薄暗い部屋の中で、自分で気が附かずに美しく輝いていました。自分の花の香気は、自分では気がつきません。そのとしの秋に、王子は狩に出かけ、またもや魔の森に迷い込み、ふと悲しい歌を耳にしました。何とも言えず胸にしみ入るので、魂を奪われ、ふらふら塔の下まで来てしまいました。ラプンツェルではないかしら。王子は、四年前の美しい娘を決して忘れてはいませんでした。
「顔を見せておくれ!」と王子は精一ぱいの大声で叫びました。「悲しい歌は、やめて下さい。」
 塔の上の小さい窓から、ラプンツェルは顔を出して答えました。「そうおっしゃるあなたは誰です。悲しい者には悲しい歌が救いなのです。ひとの悲しさもおわかりにならない癖に。」
「ああ、ラプンツェル!」王子は、狂喜しました。「私を思い出しておくれ!」
 ラプンツェルの頬は一瞬さっと蒼白あおじろくなり、それからほのぼの赤くなりました。けれども、幼い頃の強い気象がまだ少し残っていたので、
ラプンツェル? その子は、四年前に死んじゃった!」と出来るだけ冷い口調で答えました。けれども、それから大声で笑おうとして、すっと息を吸い込んだら急に泣きたくなって、笑い声のかわりに烈しい嗚咽おえつが出てしまいました。
 あの子の髪は、きんの橋。
 あの子の髪は、虹の橋。
 森の小鳥たちは、一斉に奇妙な歌をうたいはじめました。ラプンツェルは泣きながらも、その歌を小耳にはさみ、ふっと素張らしい霊感に打たれました。ラプンツェルは、自分の美しい髪の毛を、二まき三まき左の手に捲きつけて、右の手にはさみを握りました。もう今では、ラプンツェルの美事な黄金の髪の毛は床にとどくほど長く伸びていたのです。じょきり、じょきり、惜しげも無く切って、それから髪の毛を結び合せ、長い一本の綱を作りました。それは太陽のもとで最も美しい綱でした。窓の縁にその端を固くゆわえて、自分はその美しいきんの綱を伝って、するする下へ降りて行きました。
ラプンツェル。」王子は小声で呟いて、ただ、うっとりと見惚みとれていました。
 地上に降り立ったラプンツェルは、急に気弱くなって、何も言えず、ただそっと王子の手の上に、自分の白い手をかさねました。
ラプンツェル、こんどは私が君を助ける番だ。いや一生、君を助けさせておくれ。」王子は、もはや二十歳です。とても、たのもしげに見えました。ラプンツェルは、かすかに笑って首肯うなずきました。
 二人は、森を抜け出し、婆さんの気づかぬうちにと急ぎに急いで荒野を横切り、目出度く無事にお城にたどりつく事が出来たのです。お城では二人を、大喜びで迎えました。」
 末弟が苦心の揚句あげく、やっとここまで書いて、それから、たいへん不機嫌になった。失敗である。これでは、何も物語の発端にならない。おしまいまで、自分ひとりで書いてしまった。またしても兄や、姉たちに笑われるのは火を見るよりも明らかである。末弟は、ひそかに苦慮した。もう、日が暮れて来た。よそへ遊びに出掛けた兄や、姉たちも、そろそろ帰宅した様子で、茶の間から大勢の陽気な笑い声が聞える。僕は孤独だ、と末弟は言い知れぬ寂寥の感に襲われた。その時、救い主があらわれた。祖母である。祖母は、さっきから勉強室にひとり閉じこもっている末弟を、可哀そうでならない。
「また、はじめたのかね。うまく書けたかい?」と言って、その時、祖母は末弟の勉強室にはいって来たのである。
「あっちへ行って!」末弟は不機嫌である。
「また、しくじったね。お前は、よく出来もしない癖に、こんな馬鹿げた競争にはいるからいけないよ。お見せ。」
「わかるもんか!」
「泣かなくてもいいじゃないか。馬鹿だね。どれどれ。」と祖母は帯の間から老眼鏡を取り出し、末弟のお伽噺とぎばなしを小さい声を出して読みはじめた。くつくつ笑い出して、「おやおや、この子は、まあ、ませた事を知っているじゃないか。面白い。よく書けていますよ。でも、これじゃ、あとが続かないね。」
「あたりまえさ。」
「困ったね? 私ならば、こう書くね。お城では、二人を大喜びで迎えました。けれども、これから不仕合せが続きます、と書きます。どうだろうね。こんな魔法使いの娘と、王子さまでは身分がちがいすぎますよ。どんなに好き合っていたって、末は、うまく行かないね。こんな縁談は、不仕合せのもとさ。どうだね?」と言って、末弟の肩を人指ゆびで、とんと突いた。
「知っていますよ、そんな事ぐらい。あっちへ行って! 僕には、僕の考えがあるんですからね。」
「おや、そうかい。」祖母は落ちついたものである。たいてい、末弟の考えというものがわかっているのである。「大急ぎで、あとを書いて、茶の間へおいで。おなかが、すいたろう。おぞうにを食べて、それから、かるたでもして遊んだらいいじゃないか。そんな、競争なんて、つまらない。あとは、大きい姉さんに頼んでおしまい。あれは、とても上手だから。」
 祖母を追い出してから、末弟は、おもむろに所謂いわゆる、自分の考えなるものを書き加えた。
「けれども、これから不仕合せが続きます。魔法使いの娘と、王子とでは、身分があまりに違いすぎます。ここから不仕合せが起るのです。あとは大姉さんに、お願いいたします。ラプンツェルを大事にしてやって下さい。」と祖母の言ったとおりに書いて、ほっと溜息ためいきをついた。

 

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