記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

2019-01-02から1日間の記事一覧

【日刊 太宰治全小説】#2「思い出」一章(『晩年』)

【冒頭】黄昏(たそがれ)のころ私は叔母と並んで門口に立っていた。叔母は誰かをおんぶしているらしく、ねんねこを着て居た。その時の、ほのぐらい街路の静けさを私は忘れずにいる。 【結句】私はその混雑にまぎれて、受験勉強を全く怠ったのである。高等小学…