記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

2019-01-23から1日間の記事一覧

【日刊 太宰治全小説】#23「陰火」水車(『晩年』)

【冒頭】橋へさしかかった。男はここで引きかえそうと思った。女はしずかに橋を渡った。男も渡った。 【結句】水車は闇のなかでゆっくりゆっくりまわっていた。女は、くるっと男に背をむけて、また歩きだした。男は煙草(たばこ)をくゆらしながら踏みとどまっ…