記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

2019-03-17から1日間の記事一覧

【日刊 太宰治全小説】#76「善蔵を思う」

【冒頭】――はっきり言ってごらん。ごまかさずに言ってごらん。冗談も、にやにや笑いも、止(よ)し給え。嘘でないものを、一度でいいから、言ってごらん。――君の言うとおりにすると、私は、もういちど牢屋へ、はいって来なければならない。もういちど入水をや…