記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

2019-07-01から1日間の記事一覧

【日刊 太宰治全小説】#182「吉野山」(『新釈諸国噺』)

【冒頭】 拝啓。その後は、ごぶさたを申して居ります。までたく御男子御出生の由、大慶に存じます。いよいよ御家運御隆昌(ごりゅうしょう)の兆(きざし)と、おうらやましく思います。御一家いきいきと御家業にはげみ、御夕食後の御団欒(ごだんらん)はま…