記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

2019-08-12から1日間の記事一覧

【日刊 太宰治全小説】#224「雀」

【冒頭】 この津軽へ来たのは、八月。それから、ひとつきほど経(た)って、私は津軽のこの金木町から津軽鉄道で一時間ちかくかかって行き着ける五所川原という町に、酒と煙草(たばこ)を買いに出かけた。キンシを三十本ばかりと、清酒を一升、やっと見つけて、…