記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を、自由に旅する。

2019-08-14から1日間の記事一覧

【日刊 太宰治全小説】#226「薄明」

【冒頭】 東京の三鷹(みたか)の住居を爆弾でこわされたので、妻の里の甲府へ、一家は移住した。甲府の妻の実家には、妻の妹がひとりで住んでいたのである。昭和二十年の四月上旬であった。聯合機(れんごうき)は甲府の空をたびたび通過するが、しかし、投弾は…