記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

2019-08-17から1日間の記事一覧

【日刊 太宰治全小説】#229「トカトントン」

【冒頭】拝啓。一つだけ教えて下さい。困っているのです。私はことし二十六歳です。生れたところは、青森市の寺町です。たぶんご存じないでしょうが、寺町の清華寺の隣りに、トモヤという小さい花屋がありました。私はそのトモヤの次男として生れたのです。 …