記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

虚構の春

【日めくり太宰治】7月6日

7月6日の太宰治。 1936年(昭和11年)7月6日。 太宰治 27歳。 七月六日付で、井伏鱒二に手紙を送る。 井伏の叱責と、太宰の言い訳 今日は、太宰が、1936年(昭和11年)7月6日付で、師匠・井伏鱒二に送った手紙を紹介します。 太宰は、同…

【日刊 太宰治全小説】#31「虚構の春」下旬・元旦

【冒頭】 月日。 「突然のおたよりお許し下さい。私は、あなたと瓜二つだ。いや、私とあなた、この二人のみに非ず。青年の没個性、自己喪失は、いまの世紀の特徴と見受けられます。 【結句】 「謹賀新年。」「頌春。」「賀春。」「頌春献寿。」 「虚構の春 …

【日刊 太宰治全小説】#30「虚構の春」中旬

【冒頭】 月日。 「拝呈。過刻は失礼。『道化の華』早速一読甚だおもしろく存じ候。無論及第点をつけ申し候。 【結句】 良薬の苦味、おゆるし下さい。おそらくは貴方を理解できる唯一人の四十男、無二の小市民、高橋九拝。太宰治学兄。」 「虚構の春 中旬」…

【日刊 太宰治全小説】#29「虚構の春」師走上旬

【冒頭】月日。 「拝復。お言いつけの原稿用紙五百枚。御入手の趣、小生も安心いたしました。毎度の御引立、あり難く御礼を申しあげます。 【結句】 きょうの君には、それら実相を知らせてあげたい。知ったとたんに、君は、裏の線路に飛び込むだろう。さなく…