記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

【週刊 太宰治のエッセイ】完結のお礼

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 2021年4日5日(月)から、毎週月曜6時に更新を続けていた週刊 太宰治のエッセイですが、本日2022年5月9日(月)6時の更新分を以て、全163本の投稿が完了しました。

 2018年:太宰治 没後70年
 2019年:太宰治 生誕110周年
 2020年:太宰治 生誕111周年

 3年間、作家・太宰治にとっての節目となる年が続いた事をきっかけに、当ブログでは、太宰関連記事の更新を続けてきました。

 

 2019年は、生誕110年記念企画として、太宰治の小説作品に改めて触れて欲しいという思いから、全155作品を毎日1作品ずつ紹介する日刊 太宰治全小説を更新。
 太宰治は、コピーライター。」をキャッチコピーに、各小説の「冒頭」と「結句」を先に引用し、太宰が小説作品に込めた「読者に対するサーヴィス」を堪能できるという切り口で全155作品を紹介しました。

 

 2020年は、生誕111周年記念企画として、その日、太宰はどのように過ごしていたのかを毎日紹介する日めくり太宰治を更新。
 日めくり太宰治は更新終了後に、年代順に記事を並び替えた太宰治の日めくり年譜として再編集も行いました。
 「今日、太宰はどんな事をして過ごしていたんだろう…」という興味から日めくり太宰治を見ても良し、「この時代の太宰は、どんな事をしていたんだろう…」という年譜的な興味から太宰治の日めくり年譜を見ても良し、という形で構成してみました。

 

 そして、2021年には、過去2年間の好評を受け、小説以上に太宰のエッセンスが凝縮されていながら、意外と知られていないエッセイを毎週紹介する週刊 太宰治のエッセイを更新しました。
 エッセイのみの紹介ではなく、エッセイの内容に関連するコラムも一緒に投稿する事で、一歩踏み込んだ形で太宰の世界を紹介する事ができたのではないかと思います。

 

 三日坊主で飽き性の私が、3年間も太宰関連ブログの更新を継続して来られたのは、応援して下さったり、アドバイスを下さったり、毎回楽しみに読んで下さる方々の支えがあったからだと思っています。
 企画が完結する毎に綴って来た「完結のお礼」でも繰り返し書いて来ましたが、改めて読者の皆さんに感謝の気持ちを伝えたい思いでいっぱいです。

 本当にありがとうございます。

 

今後の展望ついて

 3年間、更新を続けて来た太宰関連ブログについて、今後の展望を少し綴ってみたいと思います。

 そもそも、太宰関連の発信をブログでしてみようと思ったのは、太宰を「ソウルフレンド」と意識したのがきっかけでした。
 4年前に太宰への思いを綴った記事を太宰治に乾杯!と題して投稿しています(この記事を書いているのは、2022年5月8日ですが、偶然にも太宰治に乾杯!の投稿日が2018年5月8日だったので、ちょっと運命を感じました)。

 その後、太宰に興味を持ち、インターネットで太宰について色々と調べたのですが、情報が溢れているネットでさえも、太宰について自分が欲しい情報が得られない事に気づき、自分が太宰についてもっと理解を深め、知りたい人にも知ってもらうためには、新たなプラットフォームを構築する必要があるのではないか…と思うようになりました。
 理想は、いわゆる太宰関連のWikipediaのような存在です。私の記事を「ダザペディア」と呼んでいただいた事もあり、そのような内容が目指していたところでもあったため、とても嬉しかったのを覚えています。

 今後についてですが、私が太宰と同じ青森生まれで、小説津軽への思い入れが強い事もあり、太宰の津軽取材旅行についての記事のリライトや、太宰治の日めくり年譜をより一歩発展させ、歴史上では何が起こっていたか?という、取り巻く環境も盛り込んだ上で、その時太宰は何をしていたのか、という「歴史の中での太宰治というテーマに興味を惹かれ、構想を練っているところです。

 次の更新をはじめるためには、勉強が必要な事も多くあり、ある程度の準備期間も必要かと考えています。
 しかし、太宰に少し興味のある方から、コアなファンの方まで、楽しく読んでいただけるような記事づくりをしていきたい、という思いは、今も変わりません。
 少し時間はかかるかも知れませんが、Twitterを通じて、近況についてシェアしていきたいと思っています。今後の更新についても、ご興味がある方については、ぜひフォローしていただけますと幸いです。

 また、「太宰のこういう記事が読みたい!」「太宰のこういう事が知りたい!」というご意見がありましたら、ぜひコメントを寄せていただけると嬉しいです。今後、執筆を続けていく際の糧や参考となります。

以上でだいたい語り尽したようにも思われる。私は虚飾を行わなかった。読者をだましはしなかった。さらば読者よ、命あらばまた他日。元気で行こう。絶望するな。では、失敬。ー津軽

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 【了】

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【参考文献】
・田村茂 写真『素顔の文士たち』(河出書房新社、2019年)
 ※画像は、上記参考文献より引用・加工しました。
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太宰治39年の生涯を辿る。
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