記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

2019-03-02から1日間の記事一覧

【日刊 太宰治全小説】#61「座興に非ず」

【冒頭】 おのれの行く末を思い、ぞっとして、いても立っても居られぬ思いの宵は、その本郷のアパアトから、ステッキずるずるひきずりながら上野公園まで歩いてみる。九月もなかば過ぎた頃のことである。 【結句】 「ありがとう。君を忘れやしないよ。」 私…