『ペヤングソース焼きそば』を販売する「まるか食品株式会社」は、群馬県伊勢崎市に本社を置く、即席麺の製造販売、不動産賃貸業を行う企業。
主力ブランドの『ペヤング』は1973年(昭和48年)7月に発売開始となり、『ペヤングヌードル』から使用された。語源は「ペア+ヤング」。当時カップ麺は袋麺と比べ高価でファッション要素が強い食品であったため、カップ麺を高いと感じた"若いカップルに2人で1つのものを仲良く食べて欲しい"という願いから名付けられた。
その中でも、絶大な知名度を誇る『ペヤングソース焼きそば』は、1975年(昭和50年)3月にカップ焼きそばとして発売開始。「日清焼そばU.F.O.」(日清食品)、「マルちゃんやきそば弁当」(東洋水産)と共にカップ焼きそばのロングセラー商品である。
『ペヤングソース焼きそば』は、カップ焼きそばとして初めて四角形のパッケージを使用した。当時主流だった円形パッケージを使用しないことでの他社との差別化と、「屋台の焼きそば」で使用されていた容器からの発想によるものである。(Wikipediaより)
これくらいの知識は、一般常識だと思っている自称:ペヤンガーが、巷で話題になっているコレに挑戦しました。
『超超超大盛GIGA MAX』
レギュラーサイズ4個分に相当する大ボリューム。
エネルギーは2,142kcalにも及び、これだけで成人男性1日分の摂取カロリーに匹敵する。
普通に考えて化け物なのだが、自分が"痩せの大食い"であるというのと、Twitterで「2分半で食べた」「6分半で完食」といったつぶやきを見つけ、自分も最終的にはスマホのストップウォッチのスクリーンショットをTwitterにアップするつもりで挑んでみた。
GIGA MAX、襲来。
我が家に襲来した『超超超大盛GIGA MAX』。
「※1日1食までにして下さい。カロリー摂取基準を上回る恐れがあります。」なんて注意書きがあるカップ麺、生まれて初めて見た気がする…。
内容量439g。
麺だけで330gもある(レギュラーサイズは90g)、圧巻のスペックとボリューム。
ひとまず、外装フィルムを剥がしてみる。
…すると、驚愕の文字が目に飛び込んできた。
ね、熱湯3分!?
そ、そんなに待てるかッ!!…ではなく、
「お湯の目安量 1300ml」だとっ!?
我が家で常用の電気ケトルで一度に沸かせるお湯の量は800ml。
お、お、お、お湯が足りんッ!!
2度に分けてお湯を沸かすことに。
アルミシール式の蓋を点線まで剥がすと、ひょっこり恐ろしいものが顔を覗かる…。
そうそうコレ、コレ!
発売当初から変わらぬ『ペヤングソース焼きそば』のウスターソースは、液体状で他社とは違った「まろやかソース」を使用。
それまでのカップ焼きそばは、全て「粉末ソース」だったけど、この液体ソースを業界で初めて開発したのは「まるか食品」なんだよね!
そして、そのソースを吸収しやすいように小麦の配合を工夫した麺を採用。麺も、具材が絡みやすいよう、従来とは反対の、粗い方の面を上にして容器に入っているんだ!………じゃな〜いッ!!
蓋の下から、とんでもない大きさのかやくとソースの袋が出てきた。
350mlの缶ビールとの対比が、ヤバい。
圧倒的ペヤングとの対峙
電子ケトルで2度に分けてお湯を沸かし、発泡スチロール製の容器に、一気にお湯を注ぎ入れる。
そして、待つこと3分。
当然ながら湯切りをするわけだが、この世に生を受けてから今日までの間、こんなに長い時間を湯切りにかけた事があっただろうか!?
永遠とも思える程、湯切りの時間が長く感じられた。
湯切りを終え、「まろやかソース」を纏って、私の目の前に降臨した『超超超大盛GIGA MAX』が、コレだッ!!
なんという、圧倒的存在感!!
湯気立ち上る発泡スチロール製容器に顔を近づけると、鼻孔に広がる香しいソースの匂い。
ソースが均等に絡み、黒光りする、美しい麺。
ふりかけのゴマ・アオサ・紅生姜がそこに彩りを加える。
あまりの神々しさに圧倒されてしまいそうだ。
再度、350mlの缶ビールとの対比。
圧倒的存在感をもって、我々に迫ってくる様子、お分り頂けるだろうか?
いざ、実食!
ストップウォッチを起動させ、いざ、実食!
完食後、ストップウォッチのスクリーンショットをTwitterにアップし、「完食宣言」する気満々で食べ始める。
大好きなカップ麺の乾燥キャベツが、こんなにもたくさん食べられるなんて!
幸福感に包まれながら、繰る箸を止めず、ひたすら掻き込んでいく。
帰宅後、あえて直ぐに食べ始めず、空腹にさらに磨きをかけて挑んだ『超超超大盛GIGA MAX』。
非常に好調なペースで食べ進めていく。
…が、しかし開始6分を過ぎたあたりで、事件は起きる。
は、は、は、箸が進まないッ!
唐突に襲って来た拒絶感。
2/3程度を6分程度で一気にかき込む事には成功したものの、突如、それより箸を進める事が出来なくなってしまった。
少し時間を置いたり、別の事をしてみたりと、少しでもお腹に空きができるのを待つが、待てど暮らせど、その時はなかなか訪れない…。
気がつくと、ストップウォッチの針は、冷酷にも1時間を回っていた…。
嗚呼、無念。
敗北感に打ちひしがれながら、発泡スチロール製容器にサランラップをかけ、冷蔵庫にしまう事にした。
ちなみに、その日の夜、カップ焼きそばの海に溺れ、鼻から焼きそばが出て来る夢にうなされた事は、決して誰にも言うまい。。。
スタッフが残さずいただきました
さて、悪魔の一夜が明け、意を決して、敗戦処理を行う事に。
冷蔵庫で一晩冷えた麺はダマになってしまったため、それを包丁で刻む。
熱したフライパンに刻んだ麺を入れ、少しパラパラになるまで炒めた後、そのままそこにご飯を投入。
ウスターソースを少しかけ、麺と米が混ざり合うまで炒める。
あっという間に「そば飯」の完成。
ウスターソースの香りが、食欲をそそる。
たまたま冷蔵庫に入っていたのでトッピングしたカイワレダイコンの辛みがアクセントになり、ススム、ススム。
最後まで美味しくいただきました。
というか、一度で二度楽しめるというか、そもそもボクは、最初からそば飯も食べたかったんだよね…。
最初から、コレを狙ってたんです!
こうして、辛うじて"ペヤンガーとしての誇り"を保ったのでありました。