記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

燈台守の話

【週刊 太宰治のエッセイ】一つの約束

◆「一つの約束」 毎週月曜朝6時更新。太宰治の全エッセイ全163作品を執筆順に紹介します。

【日めくり太宰治】2月6日

2月6日の太宰治。 1946年(昭和21年)2月6日。 太宰治 36歳。 午前十一時頃、雪のなか母校県立青森中学校の仮校舎である海軍施設部工員宿舎であった松森町の「松森分校」を訪ね、午後一時から、焼失を免れた青森市立第一中学校の講堂を借りて、…

【日刊 太宰治全小説】#191「惜別」八

【冒頭】その大雪の夜から、ひとつきほど経って、たしかあれは明治三十九年のお正月頃の事だったように思う。そのころ、周さんが一週間ばかり教室に顔を見せなかった事があったので、津田氏に聞くと、おなかをこわして寝ているという。それで私は、学校から…

【日刊 太宰治全小説】#163「雪の夜の話」

【冒頭】あの日、朝から、雪が降っていたわね。 【結句】兄さんは、ぶっとふくれて隣りの六畳間に引込みました。 「雪(ゆき)の夜(よ)の話(はなし)」について ・新潮文庫『ろまん燈籠』所収。・昭和19年3月末頃までに脱稿。・昭和19年5月1日、『少女の…