記憶の宮殿

僕は、記憶の宮殿を自由に旅する。太宰治がソウルフレンド。

女生徒

【週刊 太宰治のエッセイ】一日の労苦

◆「一日の労苦」 毎週月曜朝6時更新。太宰治の全エッセイ全163作品を執筆順に紹介します。

【日めくり太宰治】1月26日

1月26日の太宰治。 1939年(昭和14年)1月26日。 太宰治 29歳。 一月末頃。上京し、有明淑(ありあけしづ)(通称淑子(しづこ)、二十一歳)という「若い未知の愛読者」から送られて来ていた、伊東屋の大判ノートに認められた日記を持ち帰った。…

【日刊 太宰治全小説】#44「女生徒」

【冒頭】あさ、眼をさますときの気持ちは、面白い。かくれんぼのとき、押入れの真暗い中に、じっと、しゃがんで隠れていて、突然、でこちゃんに、がらっと襖(ふすま)をあけられ、日の光がどっと来て、でこちゃんに、「見つけた!」と大声で言われて、まぶし…